諦めないことは大事。
「諦めたらそこで試合終了だよ」と誰かが言っていたように、何かを一生懸命やったけど、限界を感じてやめてしまえば、その何かは終了するのだ。
俺は諦めの天才だ。
しかも、何かを本格的に始める前にやめる。
ちょっとかじって辞めるのだ。例えば漫画家になろうとおもうけれど、落書きだけで、ペン入れのためのペンやインクすら買わずに、いつの間にか飽きる。出版社に持ち込む以前に原稿がそもそも完成しない。不継続は力にならないため、技術もあがらない。まるで子供のごっこだ。幼稚園児でも可能だ。
こんな風なことがいくつもある。俺はダメ人間の中のダメ人間なのだ。
アシスタントをやろうかなと思ったときもある、しかしアシスタントといえば作家が面倒だと思う仕事の丸投げ先である。面倒嫌いな俺がやってけるとは到底思えない。
家族。
家族は離れたところで暮らしているが、現在連絡すら取っていない。
もはや誰とも繋がりがない現状。
そして気づけば1年が経っていた。
現在、何のために生きているのかがわからなくなってきた。
でも、貯金はまだあるから生きている。
ただ、生きている。別に面白くもなんともない人生を。
しかしながら、今まで死ななかったことが不思議だ。
家族がいたからおそらくまだ死ななかったが、もう死んでも別にかまわないなぁ。
外に出ても楽しそうに人生を満喫してるカップルとかだらけだし。
奴らは、交友関係が広く濃密な人生を歩んでるんだろうな。おそらく。
それに引き換え、諦めの天才の人生の濃度は薄いったらありゃしない。