ひきこもっていると井の中の大海を知らずのことわざ通り、見識が非常に狭くなる。
接触サンプルが少ないため、限られた一部の人間を一般化し世間の○○はあーだこーだと決めつける。母親はこういう女だから、世間の女もきっとこうに決まってる！こんな具合にだ。比較対象がないから相対評価じゃなく、絶対評価で人間を見定める。
それは親でも例外ではなかった。
俺は母親が昔から嫌いだった。
なぜなら、母親の言動の端々に狡猾さを子供ながらに感じていたからだ。
昔から、なんでも自分の都合の良いことは声高に主張し、都合の悪いことはなかったことのように包み隠す。それが俺の母親に対する印象だ。
両親の喧嘩の際、どちらにも悪いところは最低１つある。当事者双方に言い分があり、それぞれの主張がぶつかって喧嘩が起き、それぞれの中道（落とし所で）で収束して、諍いは解決する。そのため、どちらか一方が明らかに悪いというシチュエーションはそうはない。
ちなみに父親は仕事人間。家庭を基本的に省みない人間で、自己中で、家庭を持つにはあまりにも適正がない人間だった。その為、言い方のまずさで家庭内の評判を落としているにも関わらず、原因が自分にあるということに素で気づいていない、そんな人間だった。
その証拠に俺はある種ずっと父親のことを冷血人間だと思っていた。しかし、結局はこの人のお陰で金銭的な苦労はしなかった。この人が稼ぎ出すお金で大学まで行くことができた。でも子供に対する暴言が災いし、俺は父親も母親同様嫌いになっていった。（どっちも嫌いだから中立派になった。）
喧嘩の顛末は毎回大体いつも一緒だ。言い合いになっているときに、父親が
「誰のお陰で何不自由ない生活が遅れると思っているのだ。」
殺し文句である。ギャーギャーわめいていたネズミが尻尾を巻いて逃げるように母親はその場を逃げ出す。
そして、子供に鬱憤をぶちまける。愚痴を延々と聞かされる。事実を大幅に自分に有利に改変、脚色した自分を悲劇のヒロインに仕立てた拙いシナリオを用意して、子供を洗脳してくる。母親派に引きずり込むための刷り込み。この洗脳行為には内心辟易していた。最初は乗せられていたが、この家の財政の仕組みや、ネットで様々な人の考えを見るようになって、少し俯瞰的な目で家庭を見られるようになった。それからは、母親寄りだったのが、中立派になった。
そして、今までの母親の、刷り込み行為「仕込み」に目を向けた時に、女ってなんてしたたかな生き物なんだ、と強い拒絶感を覚えた。
きっと離婚した際に、自軍に迎え入れて、金銭的アドバンテージを得よう。そんな皮算用をしていたに違いない。残念ながらそれは絵に描いた餅に終わったが。
それと子供の頃外に出かけた時に、不必要に腕を組もうとしてくるのもうざかった。なぜなら母が嫌いだったのと、腕を組んで歩くのが照れ屋の俺にとって恥ずかしかったからだ。それに、ババアなのに甘えてきて気色悪ぃと思ってた。
軽くトラウマになってる。
現在は両親のいずれとも別居している。父親は病気療養で長期入院中。そこに至るまでの詳しい経緯は今回は書かないが、父親が自由に動けないことをいい事に夫に黙ってクレカを使ったり、占いの結果を本気で信じたり、風水にはまったりして、こちらもいい気がしなかった。そういう母親の姿を見ていると「女ってバカだなぁ～」って思うようになっていった。
そんな折、丁度我が家にとって大きな変動の時期を迎え、それを機に別れて暮らすことになった。引っ越す日も俺は把握しないまま、俺が寝ている間に引越し業者とともに母親は荷物をまとめて出ていった。
冒頭に戻るが、俺は引きこもり（厳密に言えば、夜に外に出れたり、買い物できるほどの軽度のもの）だったため、外界との接触を断ってこの１０年過ごしてきた。完全に外界との接触を断ってきたわけではない。転売で稼いでいたので運送業者、または買い物先の店員などの事務的な接触はあったものの、それはある意味自販機とやり取りしているようなものなので、人間サンプルとはなりえない。
女との接触について。
小学校の時に同じクラスに女がいたが、所詮子供なので、対象とはならない。
中高は男子校で女と接触なし。大学も全然いかなかったんでやっぱり女との接触なし。喋ったことすらない。（男には「いいえ」と言っただけ）
よって、俺の女に関するサンプルは母親だけになる。
そして、母親を通して女の狡猾でずる賢い面を見てきたので、女とはこういう生物なのかと一般化している。たった一人のサンプルの評価だけで。だって、本当に女の内面をみたのは母親だけだから仕方がない。
そして、そのフィルターを通してみると、世間の女が男を利用して生きながらえているようにしか思えなくなった。平均寿命が男より女のほうが6,7年長いという事実も、女が男の生命エネルギーを吸い取っているからなんじゃないかってそんな気もしてくる。
カップルを見ても、
男は女を性欲解消のためのツール、
女は男を金を生み出すツール
としてお互いの利害が一致した結果、【交際】という契約書にお互いに同意してサインをした。
だから付き合っている。
ファミリーは
夫は嫁を身の回りの世話をさせる専属の家政婦、
嫁は夫を毎月決まった日に金を運んでくる現金輸送車、
としてお互いの利害が一致した結果、【婚姻契約】という違反したらより重いペナルティーを課せられる重要契約書にお互いに同意してサインをした。
だから結婚している。
そんなあまりにもネジ曲がった思考をするようになる。
外に女を作って別の価値観をゲットしていたなら、こんなことにはならなかっただろう。
よく聞くじゃないか。若い頃に女を遠ざけてひたすら勉強しかしてこなかったガリ勉が年を取って金を手にしだしたら、女に貢ぎ破滅していくとか。俺も似たようなものだ。それで精神的に苦労している。
だから、若い人は全然モテなくても、女に相手にされなくても、女なんかクソだみたいに思うことはやめて、下半身のおもむくままに本能に従い、クソ以下のプライドを思い切って投げ捨てて、女に媚び、優しくして、一生懸命頑張って自分の内面、外面を磨いて、女を精神的にも物理的にも喜ばせる技術を身につけたほうがいい。絶対に若さがあるうちに恋愛をしておいたほうがいいよ。
