俺は馬鹿になりそこねたのかもしれない。
これが人生最大の失敗だ。
女と女、女と男、男と男
道で聞き耳を立てていると、実にくだらないことで笑ったりしている。馬鹿みたいに。
でも奴らは楽しそうだ。
それは間違いない。
くだらないことを言い合って悲しい顔をした人間は見たことがない。
頭空っぽに見えるけど、実際はそんなことがないことは、図書館で勉強している女の娘とかを見ていると分かる。
あれはひとつの側面であって、決してバカじゃない。
俺はバカになる時間が少なかった気がする。
バカになる時間が少なかったからこそ、バカしてる他人をみるとイライラするのだと思う。
バカになる気持ちがわかれば、それほどイライラしないのだろうと思う。
自分もバカ騒ぎしていた過去があれば、おっさんになってバカ騒ぎしている若者たちを見ても生暖かい目で見ることができるだろう。
俺にもあんな時代があったなぁ。馬鹿してたなぁ。
って感じに。
だから、学生時代、特に大学時代にバカになっておくべきだったと今になって思う。
今、一匹狼を貫いているバカになれない奴らに、無理してでもバカになれと伝えたい。
さぁ、みんなでバカになろう。