俺はコンビニにはめったに行かない。なぜなら高いからだ。
貧乏にとって優先すべきは安さ。
スーパーはコンビニより安い。
だからスーパーに行く。
しかし、スーパーで場違いな人間に出くわすことがある。
それは美女である。
大抵の客層は部屋着で出てきたようなメタボ体型の主婦。
(成城石井とかは別なのかもしれんが、俺の近所のスーパーはそんな感じ)
しかしそれが落差になって美女の存在を際立出せる。
だからスーパーにいる美女は余計洗練されて見える。
そして色っぽい服装をした美女は目のやり場に困る。
曲がった先でそういう美女を発見した時は思わず俺は踵を返す。
かわいい店員がいるレジのレーンに並ばない理論と一緒。
好き避けの一種かと思われる。
しかし、最近それがなくなっていった。
おっさんになったからだろうか、それっぽい女がいても目的の商品が置いてある棚に一直線に向かっていって、最短で目的を遂げる。
諦めの境地に至ったのか、そんなことができるようになってきた。
それっぽいというのは、直視して顔を視認していないから。推測。
でも直視せずとも目の端で色っぽい美女と把捉することはできる。
しかし、これはこれで一つ虚しいことが増えた気もする。