小学校の時に理科の時間でモーターを乗っけて模型の自動車を走らせるという授業があった。
モーターの仕組みを勉強する理科の授業。
その時に俺含めミニ四駆を趣味にしていた奴は、トルクチューンモーターやらレブチューンやらをその模型の車に積んで、レースでぶっちぎった。
ミニ四駆の興味がない人間、興味があっても自重していた人間は、付属品のモーターを使っていた。
しかしレース結果に周りのやじが不正だのズルだの言われていい思い出とはならなかった。
バカどめが!って思ったね。
右へ倣えの思考停止人間め!
将来出る杭は打たれる日本社会ではいい犬になるのかもしれないな。
俺を不正呼ばわりした奴らは手駒資質がある連中なのかもな。
ちなみに、教師は俺や他のミニ四駆用のモーターを使ってぶっちぎった奴を褒めていた。
そもそも、みんな同じモーターだったら、差がつかねーじゃねーか。
多少の個体差があるとはいえ、どんぐりの背比べだ。
そんなレースになんの意味があるんだろうか。
俺達を批判した其他大勢の奴らは協調性を重んじたのかもしれんが、穿った見方をすりゃあ、そいつらはレールを外れるのが怖い臆病者、もしくは、ただの向上心のねーやつじゃねーか。
小学生からこんなのばっかじゃアンシャン・レジーム的な日本社会は安泰だなぁと感じる。
しかし、今は俺を批判したやつが幸せな生活を送っているだろう。
道を外れて、常人じゃ考えられないほどの富を手にした奴らもいるだろう。
俺はそのどちらでもない。
結局、道の外し方を間違えてしまったんだなぁ。俺は。