図書館にもかならずいるカップル。
しかし、俺はそいつらの仲間入りをするのが怖い。
何故かと言うと、今まで積み上げてきたものが一瞬にして瓦解する恐れがあるからだ。
具体的にはこうだ。
俺に親しくしてくれる女が運良く見つかる⇢女のノリにだんだん侵食される⇢女に取り込まれて結局そこらへんのカップル化する⇢図書館で隣に座って勉強する⇢奴らの仲間入り⇢いままで頑なにそいつらを否定していた俺はいったい何だったんや・・・
これである。
そして、恋愛って楽しいなぁ。もっと早く付き合っておけばよかった。と思う一方で、
今まで俺はなんという無駄な時間を・・・なんで頑なに独りにこだわって、女をバカにし続けてきたのだろう・・・とミッチーがポカリ片手にブランクゆえの体力不足を後悔するシーンみたいになる。
そんな気がする。
ブランクはミッチーどころじゃない。ミッチーの30倍くらいだ。
彼女いない歴=年齢=童貞歴の俺からしたらもうサンクコストは30年分にもなる。
女なんてあーだこーだクソミソに言っていた日々が彼女に侵食されることで無駄になる。30年が無駄になる。
30年積み重ねてきた何かが崩壊する。
だとしても女嫌いを今更撤退したところで、青春時代は取り戻せない。
要するに今更彼女を作っても、学生時代から彼女を持ち続けているような奴には一生敵わないし、奴らと同類になるのも抵抗がある。
俺は一体何と闘っているのだろうか?
俺がもしこじらせてなかったら、
やっと彼女ができた!うれぴー!
で終わりなのに・・・。
こんなんだから彼女できないんだろうな。