先ほど来客があった。
一時間ほど滞在。
来客といってもただのNTT職員である。
電話関係の工事で、古い家なんで全然把握していない。
確認作業に手間取ったが、何かとか無事に終わった。
作業員の方が熟練工。
素人目から見ても、通信のやり取りからベテランというのが透けて見えたので、このままとんぼ返りはないな、きっとなんとかしてくれるだろうという仙道を見る目で見ていたが、流石プロフェッショナル、最後は問題点をピンポイントで発見し、解決してくれた。
しかし、散らかっている部屋まで入ってこられて赤っ恥をかく。
予想していた地点を片付けていたが、そこでの作業は一瞬で終了し、結局全く違う隙きだらけの汚部屋がメイン作業場となり焦る。
人生ってこんな小さいこと1つとっても思い通りにいかないんだね。
職歴なし無職のコミュ障男は、質疑応答に対応するのが精一杯で、余裕なんぞ一滴もなく、ただただキョドりつつ質問に答えようとするばかりで全く情けない。
これは今に始まったことじゃなく、いつもそうだ。
宅配便の集荷・受取は慣れれば滞りなく違和感なく普通に接することができるようになるけれど、ブランクがあると口ごもってしまう。最近それを知った。
作業が終了し、家の中にポツンのまた独りに戻されると、惨めさと悔しさをほんのり感じる。
仕事の邪魔をしちゃいけないというのが言い訳。
手持ち無沙汰の時間から逃れるためにそこら辺の片付けをしたり、ネットで作業をしているフリを装ってしまう。
こういう時、一般人はこの手持ち無沙汰の時間に対してどういう対応をするのだろうか。
それにしても世間話が全然できない。
話しかけるタイミングも難しい。
話しかけられたのかな?と思ったら無線で外にいるチームメンバーとのやりとり。
内心(あぶねぇ・・・恥かくとこだった・・・)と思った。
おっとっとと躓いた気分だった。こういうことはよくある。
帰り際になっても気の利いた事を言おうとするも出てこない。
「ありがとうございました。」や、「ご苦労様でした。」を吐き出すので精一杯。
そして毎回お疲れ様とご苦労様で迷う。どちらが正解肢なんだろう。
結局、コンビニやスーパーでの対応よりもレベルの高い(俺にとって)宅配便の集荷・受取時の対応をして、作業が終わった。
とりあえず荷物受け取りのときはご苦労様と言っていた気がするが、今回は帰り際にとっさに出てこなくて、万能の「ありがとうございました」と口から出ていた。
一週間前くらいから心の片隅でゾワゾワしていたが、今の気分はなんとか大イベント(俺にとっては)を終えて一段落して安堵の感情を感じている。
作業を見ていて(聞いていて)思ったことは作業員の方の声がでかいということ。
これくらいの音量で喋るのが一般の社会人なのかね。
よく聞き返されることが昔から多かった俺は意識して声をでかくする必要があることはわかっている。しかし、精神に常時ルカニがかかっているんで、うまくいかない。
人生うまく回っているやつは声がでかかった気がする。腹から声だしてる気がする。
それにしても突然社会にほっぽりだされたらどうすんだろ俺。
こんなんじゃ精神が持たないだろう。