俺は結婚できない男を9回も見た男だ。
作中の「5回は見るな…」を遥かに凌駕する回数。
まぁそれはいいとして、この作品に出て来るのがひとり○○だ。
一人焼肉、一人手巻き寿司、一人ファミレス、一人バー
主人公の阿部寛演じる桑野さんは一人○○を楽しんでいる。
プライベートでは基本一人だけど設計事務所を構えていて名の通った一級建築士で仕事があって部下もいる。
空気がけがれるという理由で他人を家に決して入れないという一人○○大好き桑野さんだが、人と繋がりがある。
だから孤独ではない。
しかし、俺のお一人様シリーズは孤独である。
人との繋がりがないから。
その一例として今日キツイなぁと感じたのは一人竹下通り。
竹下通りに入ったのだ。久しぶりに。
周りを見渡しても単独行動で喪オーラを放っている奴が一人も見当たらない。
なぜ入ってしまったのだろう。
なんとなく入ってしまったが、キツかった。
何がキツイかというと全て孤独感。
猛烈に疲れた。一人竹下通りは。
周りの進むスピードが遅いとかそういうんじゃない。
フィジカルではなくメンタル的なもの。
おそらく隣に誰かいたら感じないであろう倦怠感。
他人は他人、自分は自分、他人と比較するなを座右の銘としているが、圧倒的圧にやられてしまった。まさにシンの毒気である。
冗談じゃなくだるくなってきてそこら辺に設置されていたポールに体をもたれた。
一人竹下通り。平日は実はシングル組もチラホラ見かけるが、土日になるとそういう奴らも消え失せる。誰が好き好んで土日のたまの休みに単独で激混みの竹下通りを通行せにゃならんのか、普通の人間が合理的に考えれば決して取らない行動なわけだ。だから土日に俺のような奴がいない。よっぽどの物好きがいかに世の中に少ないかがわかったような気がした。
おひとりさまの竹下通り(土日)に単独通行で何も感じなくなったら人間として終わるのか始まるのか。
これからも自分実験していきたいとちょっと思っている。