夜の錦糸公園。
ここはいつも夜暗くなっても人が活動している。
ベンチではいいムードのカップルたちがいる。
脇の道で若いカップルがいちゃいちゃしていた。
女が段差のある石垣の土の上を歩いて男が舗装された道にいて、彼女が降りるときに王子様のように手を差し出し、降りる時に支えてあげていた。
この光景を見てハンターハンターの蟻編で宮殿突入時にコムギがゼノのドラゴンダイブで負傷した時のメルエムの所作を思い出した。
愛を感じた。
しかし俺は恋は知らないけど愛は知っている。
身を持って教えてくれたのは飼ってた犬。
生まれてたのころから死ぬまで十数年ともに時を過ごした。
愛があると抱きしめたくなったり、キスをしたくなることも知った。
だからあのカップルもきっと愛し合っているんだな。
幸せだなと思った。
・・・。
結局、愛がないと人間生きられないものなのか・・・。
毎日今の生活を送っていて、いつも心の何処かで決して埋まらないパズルのピースがあることを感じている。
一つ足りない。(本当は足りないことだらけだけど)
その欠けたピースが愛なんだろう。
この愛を獲得するために普通の人は彼女を求める。
しかし俺は犬でもいいと思ってる。
犬でも愛の欠落を補填してくれることを知ってるから。
実際にそういう女性(当時50・真性独身)がザ・ノンフィクションのペット特集の回でいた。
ただ俺にはワンちゃんを食わせていくだけの時間も金もない。
そして人間の女はもっと金がかかるらしい・・・。
やっぱ一人でいいや・・・。
って、なっちゃわないか?