俺は子供の頃から学生の思春期時代に至るまで着る服は全部母親がスーパーの2階で買ってきたものだった。
そして現在30過ぎで親も同居していない俺は服をそこそこのコスパねらいでメルカリで買っている。
しかも福袋的なまとめ買いとかも含む。(それで全部サイズ感が微妙でしかも似合ってなかったり履き心地が悪かったりしてほとぼりが冷めてから一斉処分した失敗もある)
まず自分の中に自分でコーディネイトした服が他人からダサいと思われるのが嫌という精神がある。
自分の根幹への否定だからである。
それを避けるために、適当にコスパが良かったとかそういう理由でメルカリで古着を買う。気に入ったものを買う!ってんじゃなくてブランドや状態の割に値段が安いなとものを物色。そうすると自分のセンスや意思が介在していないため、ファッションを否定されても、適当に買ったもんだから何言われても平気という言い訳が立つ。
そして奇抜な格好を避け、周りに溶け込むような無難でつぶしが利く格好を目指すようになる。
出る杭は打たれないじゃないけど日本社会的な閉塞感を勝手に感じている。
しかしそれだと原宿とかファッションが奇抜な街に行くと浮くというジレンマ。
実に悲しい生き方である。
全部否定から入っている。
否定されないように言い訳を作る。
その否定されたっていうのも過去に1回何処の馬の骨ともわからないラッパーもどきの初対面のクソガキに公共交通機関で「ダッサ」と吐き捨てられただけ。
その一回のトラウマで未だにこんな事を考えている俺はもうピュアを通り越してどう仕様もないバカである。
でも開き直りつつある。
別にダサくても他人にどう思われても別に構いやしないじゃないか。
どうせ街歩いてても向かいからやってくる奴らにしても一生関わることのない他人の山だし、俺もダサい格好の奴を見てもっさいなぁと自分の側からも思ってるし。
別に親が買ってきてくれた服で堂々と歩けばいんじゃないかと。
はたまた原宿で刺激を受けて全身シュプリームのある種痛いやつになるのもよし。
雑誌を参考にするもよし。
街のイケメンのコーディネイトをパクるもよし。
ただよくお前の格好なんて誰も気にしちゃいねーよとか聞くけど俺は結構見ちゃってる。ファッションに造詣が深い奴らなら尚更だろう。
ただ心で思ってるだけで口には出さない。
でも極稀に口に出すバカがいる。
それだけのことだ。