ドストエフスキーを最近読んでいる。
なぜかというと、引きこもりの社会復帰のためのサイトに引きこもりが読むべき本というコーナーがあった。
そこにドストエフスキーが紹介されていた。
引きこもりが共感しそうな文章を書くらしい。
地下室の手記というのがオススメらしいが、なかったんで、有名所を漁っている。
とは言え、ロシア人物語なので、人名が入ってこないのと、ストーリーの超展開的なものに乏しく登場人物が淡々とあーだこーだ議論をしているのが多いという感じなんでとっつきの悪さは中々のもの。これは推理小説ばっかり読んできたというのもあるかもしれない。
罪と罰と、未成年の中盤くらいまで読んだが、都会の図書館でカラマーゾフの兄弟に手をだした。地元の図書館には1巻がなかったため。
今日は1巻と2巻の100ページまで読んだ。合計500ページ超え。
全部で5巻くらいあったので、合計で2000ページくらいだろうか。
最初はいつものように何の気なしに読んでいたが、物語に引き込まれていった。
親父と3兄弟の長兄が今にも殺し合わんばかりに封神演義の妲己みたいな悪女を巡って争う。次兄は長兄の婚約者に好意を寄せている。主人公は三男で今の所いいやつっぽい。
中島御大の昼ドラの設定でありそうな感じ。
この長兄がハンターハンターのカキン第一王子のベンジャミンのようなキャラで、頭の中でベンジャミンを想像して読んでいる。ちなみに悪女は下顎が発達していて少し顎が出ているぼっきゅっぼんの長身美女という設定で、それだけだと本当の姿のビスケっぽい気がしたが、性格が最低最悪なんで第二王子のカミーラを想像して読んでいる。
このカラマーゾフ、最初に序文のようなものがある。
わたしの主人公の○○といったような日本語でおkな表現とか1つの物語の中に2つの小説があるとか、実に意味深なことが書かれてある。
これは上手いと思った。煽り上手。こんな意味深な序文があると物語を紐解きたくなる。
また、読み方ガイドみたいなものが、巻末にあって、これが本当に助かる。
その当時の修道院のパワーバランスとかの時代背景が解説されていて、読者によりリアリティーを感じられるような工夫がある。
2巻には1巻のあらすじ(海外ドラマによくある前回までの○○は・・・みたいな感じ)が書かれていて、そこで次兄と長兄の女関係がやっとわかった。
500ページある内の一部分を読み漏らしていると物語における重要な情報が欠けてしまうんやな。
○○と○○の会話は要チェックや!みたいな彦一みたいなアドバイスもくれる。
また、1巻は何回も精読すべし!とか、○○の言い回しを元ネタを知りたくばファウストを読むがいい!理解したときあなたは震えるはずだ!みたいな訳者の暑苦しさと煽りのうまさのさじ加減が絶妙でファウストまで読みたくなってくる。
このガイドのおかげで、2巻からは精読するようになった。
そのため全然ページが進まないが、理解は圧倒的にできるようになった。
この小説にハマったんだろう。
酒をちびちび楽しむように、ちびちび読む楽しみができた。
ノートに登場人物の相関図や時代背景、宗教の派閥等の情報を書いて、訳者による要注意ポイントを頭に入れて慎重に読み進めていく。
こんな読み方をしたことはない。
だからこそ新鮮で楽しい。
読むというより紐解くとか研究しているような気さえしてくる。
名作を読んでいるというより、名作に挑んでいるという感じだ。