道端を腕に絡みつきながら歩いている女をみるとヘドがでる。
経済力を絡みついて吸い取っているように思うというのも理由のひとつだ。
突然だが俺の父は認知症だ。
閉鎖病棟で今どうなってるのかわからない。
次会うときは葬儀の時だろう。
認知症が進行するとその人で無くなるから致し方無いと受け止めている。
経済的には何不自由なく大学まで行かせてもらって言える立場じゃないのはわかるが、あまり父に対していい思い出はない。しかしその悪い思い出の具体例を挙げよと言われてもぱっと思いつかなくなるくらい忘れてもいる。
その認知症の父の記憶があやふやなのをいいことに、父のクレカを勝手に使っている母を見て閉口した。もちろん生活を維持していくために必要なことなのかもしれないが、まだ軽度のときから父の了承なしにそんなことをやっていてこの人にとって父は金づるなのかと、母の嫌な面を見てしまった。
それから、男の経済力をドレインするというかしてろうなイメージの女を見ると拒絶反応を示す。
俺が金無し野郎というのもまたその多くの人間に賛同されないであろう思考に寄与している。
でもそんな父も母も逝去したらいい人として思い返すことになるのか。
わからない。
祖母の死後にそういった感情は生まれなかったからだ。
悪い面だけ残った。
ある人が死んだらその人のいい思い出がクローズアップされるみたいな現象があると思う。
仏になるとその人のイメージも美化されるのかもしれない。
死んだら嫌な部分は薄く見える。
生きていると嫌な部分が濃く見える。
のかもしれない。
ただ、祖母のケースにそれは当てはまらかった。
俺は普通の人とあるある体験できない人間なんだろう。
長年ボッチだから致し方なし。
やっぱ無理なんだ。人とまともに交流するなんて。
