今は芸能界を辞めているが、かつてイケメン俳優に五十嵐隼士（いがらし しゅんじ）という人がいた。
ルーキーズにも出演していて、ある程度知名度があったが、結局ブレイクはできなかった。そして芸能界を引退した。
その五十嵐隼士が笑っていいともに出演した際に、タモリに「いがらし はやと」君と冒頭で紹介された。その時の五十嵐君の戸惑いとそれを飲み込んだ表情を見ているときになんとも言えない気持ちになった。
普通、収録だとNGが出て撮り直しとかするんだろうが、生放送なのでそうもいかず、訂正する機会は一度しかない。最初に間違われたとき。そのタイミングしかない。でも全国放送の生放送でしかも相手が大御所のタモリとあらば、よほど肝座ってないと間違って呼ばれた自分の名前の訂正はできないんじゃないかと思うから仕方がないと言えるかもしれない。
ただ、その後の彼のテンションは低くなってしまい、動揺を隠しきれていない様だった。終始バツが悪そうだった。結局最後までタモリは気づかずに、彼ははやと君として出演していた。名前を間違われたショック以上にそれを訂正できなかった自分が情けないと彼は思っていたのではなかろうか？
俺も名字と名前の両方でよく間違われたりしたから気持ちがよく分かるだけに、この五十嵐君のエピソードを思い返す度にどこかやるせない気持ちになる。
このことが彼が芸能界をやめる原因の一つになったかどうかはわからない。芸能界をやめてチヤホヤされなくなって不貞腐れてドラッグとかに手を出しちゃう心の弱い人をニュースでたまに見るけど、彼は気さくでいい人そうだったんで、そうはならないだろうと思いたい。
