学校にはいろんな先生がいる。
生徒に舐められる先生、友達のように振る舞うスタイルの先生、バランスのいい先生、オラオラ系の先生など。それらは授業で明らかになる。
生徒になめられている先生は、授業でもなめられているし、
友達のように振る舞う若い先生は、生徒が授業中に騒ぎ出したときの扱いに手間取る。
バランスのいい先生は、切替がうまい。授業が成立しているときは、多少のおいたは許す。だが、度が過ぎると黒板を叩いて、叱る。
オラオラ系の先生は、自分の理想の授業にならないとブチ切れ、生徒の机を蹴っ飛ばしたりする。
他にもインテリ系の先生がいたが、キモかった。
18歳までにセックルはするな。もししてしまうと、今後の人生それが中心になる。やめておけ。
授業中の雑談でそう言い放った先生は、数いる先生の中でも異質な存在だった。
風貌は肌が浅黒く、そこら辺で昼間から酒でも飲んでそうな、メガネのおっさんだった。歳は50過ぎくらい。(当時)
実際にホームレスと陰口を叩いていた奴らもいた。
しかし、先生に聞こえるように言うやつはただの1人もいなかった。
その先生が教室に入ってくると、なぜかいつも騒いでいる連中までもがピタッと黙る。
有無を言わさぬ迫力があった。
先生が教室に入ってくるとヤ○ザの親分が入場してきたかのように、場が静まり返り、すんなりと授業が始まる。
授業中は本当に静かで、常に空気が張り詰めていた。
しかも授業中に居眠りする奴が1人もいない。
先生は授業中に居眠りすることを許しはしなかった。
6年間同じ学校でいろいろな先生を見てきたけど、
こんな先生はこの人しかいなかった。
この先生は英語の文法の先生だったが、教え方が非常にうまかった。
わかりにくい英文を5つの文系の型にはめ、パズルのように当てはめていく実に論理的で明快な解説をしてくれた。難解な英文も「長いけどここまでが主語ね」みたいな感じでSとかVとかOとかをブロック化することで魔法のように解けた。
(この辺の説明は適当。まぁ、ニュアンスは伝わるんじゃないかな)
はっきり言って英語の教師の中では一番わかりやすかったし、クラスメイトの反応も同じだった。だからこそ、怖いなぁ~と思いつつも、隠れファンは多かったし。俺も尊敬していた。
18歳までセックルをするなというのは経験則から導き出した事なのか、科学的に証明されていることなのかは覚えていないが、要するに若いうちに気持ちのいい思いを覚えると、それが強烈に頭のなかに刻み込まれてしまい、タイガーウ○ズみたいに性依存症になってしまい、それ以降の人生の中心目的がセックルになってしまい、動物的に生きることを余儀なくされる。
だから、18歳になるまではセックルは控えること。
そうすることで、間接的に人生の楽しみの幅が広がりうる。
概ねそういうことだと俺は解釈した。
あれからもう15年以上経つわけか。
先生、お元気ですか?
もう流石に定年を迎えられていることと思います。
先生の授業とても分かりやすかったです。
雑談で人生の教訓も学びました。
俺は今でも先生の教えを忠実に守っていますよ。
もう30越えちゃいましたけど。