日比谷公園トイレに入る。
①②③④
このように小便器は4基並んでいる。
俺は②で小便をたれていた。
そこに、警官二人が話しながら入ってきた。
実に明瞭で滑舌の良い大きめの声はやや威圧的にすら感じられる。
そう言えば、ボソボソ喋る暗い警察官ていないよな。
巡査も派出所で突っ立っている時も基本的に視線はまっすぐで、姿勢良く治安を守っている。
俺は警官の存在を認めると、ああ、警官も公衆トイレを利用するんだなぁと思った。
別にやましいことはしていないので、ビクビクすることはない。
ここで俺は予想した。
どこで小便をするのかと。
俺は③と④で用を足すと思った。
しかし、まさかの①③だった。
警俺警空
おい!
なぜ俺を囲むのだ。ちょっと、おかしくないだろうか?
警官二人は当初会話しつつトイレに入ってきたものの、
流石に、人(俺)がいるので、会話をやめた。
俺が小便の雫を切り、洗面台に向かった瞬間に会話の続きをしはじめた。
俺は洗面台で軽く手を洗い流し、そそくさとトイレを後にする。
う~ん。わからん。
普通③と④だよなぁ。
何故囲んだんだろう。
小便をする時に両手を前に持ってくるから、傍から見たら、まるで
連行されている犯罪者だ。
これが将来リアルでそうならないことよう生きていこうと誓いを立てるのであった。