俺と正反対の人間みーつけた。
意外かもしれないが、俺とDQNは昔から縁がある。
家庭の事情で周りにDQNが集まる環境で育ったからだ。小学校3年くらいまで。周りは絵に描いたような不良ばかりで、年齢が年齢だったせいもあって可愛がられた節がある。
長瀬智也みたいな背が高くて容姿の整ったやつや、ジャニーズ系の奴なんかもいた。ちなみにその二人は兄弟だった。
その中でも幽遊白書の飛影役の檜山修之に声がそっくりなワルがいて、数年後にばったり遭って(会ってではなく遭って)話しかけられて自転車で逃げた。アジャコングみたいな顔で長ラン、そしてCV飛影で俺の名前を呼ばれる。怖すぎて即効で逃げたけど、取ってくおうとしたわけじゃないだろうし、そこまですることはなかったかもしれないが、当時からコミュ障チキン野郎だったんで、結局逃げ出していたことだろう。
不良たちを見ていて思うのは、ボス格の奴は体がでかい。
しかし、そのボス格のやつかも恐れられていたそのCV飛影はどんだけ怖いんだという話だ。
それから数年後、暴走族となった彼らの残党を見かけたことがある。
意外だったのが、ワル集団の中でもうだつのあがらないと言ったら語弊があるが、目立たない下っ端って感じの子が先頭集団でうるさいバイクたちを率いていたということだ。ヘッドになったのかどうかはわからないが、意外だった。
あ、今思い出したけど、目の前をバイクが横切ってそのバイクが転倒した事故の現場を見たことがある。二人乗りで、男が重症気味で、女が誰か救急車呼んでよ!と泣き叫んでいた。当時小学生の後半か中学生の前半くらい。女は足から血を流していた。双方ともドキュン。
しかし、あと、1,2m俺が先行していたら巻き込まれていたと思うとゾッとする。
しかし、彼らももう40くらいの歳になってるのか。
月日が経つのは早い。俺が知っていた彼らは中学生とか高校生だった。
ドキュンじじいになり、息子をドキュンヘアーにして、ボクシングジムとかに通わせている図が頭に浮かぶ。
冒頭の黒石さんみたいに、暴走族になったり関東連合とかに入って親を泣かせて、筋肉を鍛えまくって格闘技の道に入り、チンピラ役で食い扶持をつないだりしたのだろうか。
それから同じような感じの女とできちゃった結婚して、肉体労働で家族を養う。
それでも今の俺よりもよっぽど充実した人生だ。