現在の図書館での読書に限らず、学生時代から他人と静寂な空間を共有している時にその敵は音を立てて忍び寄ってくる。
それは、
腹鳴り。
腹が鳴ってしまってほしくないのに鳴ってしまう
のが昔からの悩み。
己の敵は己自身とも言うべきか、図書館最大の敵は己の腹だった。
俺のか細い神経では気になってまるで集中できない。
今日は朝ごはんを腹八分目くらい食べて家を出た。
腹具合は出だし2時間くらいまでは良かった。
今日は腹が鳴らないであと2,3時間くらいは行けるんじゃないかと思った。
しかし、そう思ってから15分と経たないうちに急にあの感覚が襲ってきた。
腹「鳴りますよ、そろそろ鳴りますよ・・・」
ぎゅるるるるる~
ぐぅぅぅぅ~
腹「ほーら、鳴った」
ジェクト(FF10)か俺の腹は。
土手っ腹に力を込めて封殺しようと試みるも徒労に終わる。
力が込められていない部分から音が抜け出る。
ガスが原因だということはわかっている。
しかし、上からも下からも抜ける状況下にない。
アメリカではゲップはNGだが、おならはOKらしい。
アメリカの図書館だったら、おならとして計上すればいい。
じゃあ日本は?問いたくなる。
それは冗談として、国の問題じゃなく俺の問題なのはわかっている。
しかし、失うものがない者が持っているチンケなプライドが盛大に放屁をすることをタブーとする。すかしっPEはイケると踏んだ時に解禁される。
しかし、腹鳴りの根本原因物質がゲップやおならに変換されなければ立ち往生。
その結果ガスが腹の中に滞在し、めぐり、音を鳴らす。
結局、これまで持続していた集中力がかけらもなくなり、切り上げるのであった・・・。