毎日同じ毎日。
同じ生活の繰り返し。
ここから劇的に自分を変える方法。
一つだけある。
それは、彼女を作ること。
一周回ってここに戻ってきた。
女を遠ざけても遠ざけても、男である以上女を求めてしまう。
生物として抗えないことなのだろう。
惹かれ合ったり、この人と添い遂げたい、この人の子供を生みたいなどという強い気持ちは気持ちというよりも遺伝子レベルのもんなんだろう。
しかし、単なる彼女じゃだめだ。
妥協案で獲得した彼女だと自分を変えるカンフル剤には遠く及ばない気がする。
自分を劇的に変化させるレベルの地殻変動を起こすためには、どストライクを狙うしかない。
俺の場合だと、細身で胸がデカくて揺れ方が自然で顔は美人の大学生。つまり今日四谷で見かけた女だった。
後ろ髪惹かれるとはこのことだ。為す術なかった。動けなかった。動かなかった。そのタイミングを逃せば一生巡り合わないことを頭でしっかり理解していて、そこでフットワーク軽くリハなしで突撃できる奴が勝つるんだろう。勝てなくとも可能性はゼロから1になる。
そんな女と出会い、接触することに成功した暁には、なんとしてでも落とすために、ありとあらゆる手段を使って努力するだろう。そして射止めた後には恋をする。それから守りたくなる。愛になる。繋ぎ止めたくなる。無職だと簡単に振られてしまうため、働き始める。服装にも気を使う。髪型も美容院でセットしてもらう。美しい彼女に釣り合うために自分の容姿のレベルも上がっていく。だから綺麗な女の横にいる男はどこか清潔感があるのかもしれない。
もしかしたら恋愛というのはある種のやる気スイッチなのかもしれない。
そう思うと、世の彼女持ちの男というのはそうやって一皮向けていった奴らなんかなぁという気がしてきた。
既婚男性はもう一皮むけて一人前の男になっていったのだろう。
この過程をおざなりにすると俺のような生物が生産されてしまうため、若い奴らはひねくれていないで自分のち○ぽに素直に従い、恋なんていらねーよ、愛なんていらねーよなんて言ってないで恋に溺れなされ。