敵をも愛せ
的なやつ。
第6編を読んでいて読み進めていく内に感化されてきたが、現実問題これは相当に難しいことである。
敵ですら愛せ。
文章にすると至極簡単。今にでもできそうな気さえしてくる。
しかし、図書館で悪びれもせずにうるさいマウスをカチカチしているやつ(スクロールホイールがないんじゃないかというくらい、頻繁にカチカチしているおっさんがいた)1つとっても許せない俺がいる。
俺の心の中を包み隠さずに暴露すると、まず、静音マウスを買ってこい。周りに最低限の配慮もできないやつは図書館から出て行け。ああ、うるさい。持っている本を投げつけたい。投げつけられたらどんなにスッキリするだろう。よくも悪びれもせずにカチカチできるな。頭おかしいんじゃないのか。どんだけ神経図太いんだよ。ああ、いつまで続くんだ。空気嫁おっさん。図書館の利用規約も読めないのか。ルールに従えないなら貴様は公共施設を利用する資格はない!
こんなどす黒い内心を暴発しないように必死にフタをしている。
こうなった時点で負けなのはわかっている。
まず、相手は自分じゃないし、自分は相手じゃない。
相手に自分を押し付けることはできないし、自分に相手を押し付けられるのもノーサンキューだ。
こちらがこちらの常識を貫こうとしても、相手は頑なに防ぎ通さない。
自分の常識は相手の非常識、相手の常識は自分の非常識。
対抗するだけ自分が損。戦えば双方疲弊する。戦わない方法を選ぶのが賢い。
↑のような事を人間との関わり歴が深い人ほどその事をわきまえていて、しょーがねーなと許すことができるんだろう。
一方的なお互い様の論理ですら許す。
何かの本で読んだが、社会の腹の底は秩序などなく不条理で歪んでいるという。
正義を振りかざしても数の暴力で殺される。
長いものには巻かれろというのが日本社会なんだろう。お上に逆らえない。
こういうことが引きこもり世界のお山の大将にはわからない。
だから、許せない。正論が通らないわけだから。
図書館の問題児のおっさんがいたけれど、俺も許すことを覚えないとああなってしまうだろう。