顔のきれいな女性
グラマラスな女性
めっちゃかわいい、きれい。この娘を彼女にできたらなぁ~
おお、すげぇいやらしい体つき。むしゃぶりつきたい曲線美。
世の男性なら誰しもこういうことを思ったことがあるに違いない。
かくいうこの私もご多分に漏れず。
しかし今までに一度だけ声をかけなくてめっちゃ後悔した女性がいた。
今でも後悔している。
相手の女性は
女子高生
だった。
今から1、2年ほど前。
俺は30前半。
駅のホームで並んでいた時のこと。
彼女の身長は170くらい、スラッとした痩せ型。
髪の毛は茶髪ウェーブロングヘア。
後ろ姿だけ見るとモデル系のスタイリッシュな女子高生だった。
電車が来て乗り込む。
彼女はドア横にきた。
彼女の顔を見た瞬間。
我が目を疑った。
彼女の顔が
顔が
俺と同じ爆弾を抱えていたのだ。
上記の2つ目の爆弾。
容姿に大きく関わることで、やりようによっちゃ保険適用で治せるというれっきとした病気。病名はふせとく。
信じられなかった。
俺と同じ運命に産まれてきた人は今までの人生少ないながら目にしてきたけれど、彼女のそれは軍を抜いて突出したものだった。
女性に対して失礼だが、俺よりも全然ひどかった。
そしてどこか諦めたようななんとも言えない薄ら笑いともとれそうな儚げな表情を浮かべていた。
何に信じられなかったというと、彼女の顔面そのものもそうだが、顔面に大きく関わる疾患を抱えながらもギャル系の桐谷美玲みたいな格好をしていたことだ。
驚いた。
俺は容姿コンプに負けて何やっても無駄だと容姿に関しては撤退することにしてダサ男が誕生した。
なのに、彼女はそうはなっていない。
彼女が死ぬほど辛い思いをしているであろうことは自分がよくわかっている。
だって女の子だもん。
俺は爆弾処理を完了していた。(外科手術含む)
同じ病気で悩む人のブログや2chの専用スレの過去ログを全部さかのぼり、自分の体を預けられる最強の名医の情報を仕入れたらもうあとはベルトコンベア。足掛け3年ちょいで完治。
彼女に声をかけたかった。
俺が今まで病気を治すために試みたすべてを伝えたかった。
でも勇気が足りなかった。
無視されても、断られてもせめて、俺が通院していた病院と日本一の執刀医を書いた紙切れを渡したかった。
同情心からなんなのかわからないが、いてもたってもいられなかった。
いてもらってもいられないんだけど、行動が伴わなかった。
惜しかった。
その後彼女を見ることも、彼女と同じ病気持ちの娘を見ることもない。
それほど俺たち(たちにしちゃってるけど)の抱えている爆弾持ちは相当に少ないということがわかった。
次こそは変に思われてもいいから話しかけたいと思う。
これがナンパなのかどうかわからないが、しなくて滅茶苦茶後悔したナンパの話。