いつまでも二度と会うこともない手の届かない存在に思いを馳せることほど無意味なことはない。
でも人と関わりのない生活を送っているとそういう傾向になっていくのかもしれない。
それでもよっぽどじゃない限りすぐ忘れるが。
近場に親しい人がいる人(普通の人)は多分その人達のことだけで精一杯でそういう傾向はないと思う。
電車の中でスマホの中写真を眺めている女性がいたが、自分と誰かが写っている写真ばっかだった。
対して俺のスマホの写真は景色ばかり。誰も写っていない。
しかし、なんであんな見れた顔、表情で映ることができるんだろう。
自分のスマホのインカメラで自分お顔をうつすと恐ろしく汚い存在がそこにいるのに。
俺が自撮りしたところで表情が顔面麻痺みたいになる。
なぜあんな広告の中の人みたいに自撮りできるのか。
昔から写真が嫌いだった。床屋に行くのと同じくらい嫌いだった。
というか複数人で写真を撮る機会が昔あったが一人だけ暗い顔をしていたりうつむいて写っていたりするので今思うと他の人に申し訳ない。
一人だけ暗黒臭漂うキモいやつがいるんだから。
それもコンプレックスのひとつ。
写真に写れない。
いや、写れないんじゃなくて、写ったら変になるから写真に写りたくない。
まるで自分の内面を写し取られている気すら起きる。
内面を見られたくないから隠す。その隠す表情が変に写る。
だしゃいいんだろうけど、それができたら苦労せん。
何を怯えてるんだろうねこの歳になって。