俺は疲れた顔をしている。誰かに指摘されたことは覚えてない。家族以外でそういうことをズケズケ言ってくる人がいたのは高校生のときが最後なので覚えてない。家族はあんまりズケズケ言ってくるタイプではないので家族に言われたかどうかも覚えてない。
唯一覚えているのは、この疲れた顔が原因でいきなり赤の他人が怒り出したことだ。
高校生で電車に乗っているときにそれは起こった。混み具合は席が全部埋まってるくらいでガラガラだった。俺はドアを背にして立っていた。
ただぼーっとしていてどんな顔をしていたのか忘れたがおそらく疲れた顔をしていたのだろう。
次の駅が近づき降りる人は降りるだろうという時にいきなり座っていた別の高校の男が立ち上がりものすごいがんを飛ばしてきて、何か罵声のようなものを放ってそのまま出ていった。
車内にはそいつがそれまで話していた友達らしき男が乗っていたがそいつは別に何もしてこなかった。
がん飛ばされたのはこの一回と同じ学校の頭おかしいやつが混んでる朝の電車で密着状態で延々と俺のことを睨みつけてきたことくらいだ。手は出さずただ延々とにらみつけるだけ。そいつとはクラスが違っていて影で悪口を言われていたようだが別に表立った被害はなかったので無視することにした。
疲れた顔は時として意図せずそういう頭おかしいやつらを引きつける。
今現在も俺は疲れた顔をしているのでそういう頭おかしい奴らにとって俺は「なんか気に食わないやつ」であることに変わりはないのでもしかしたらどこかでがんをつけられているのかもしれないが、俺はそういうバカ含め全員無視で視界から締め出して眼中に入らないようにしているので気づかない。
しかし、危険性は認知してるのでDQNが屯しているようなとこは避け、最悪そこにきちゃったときは元気な顔をしてやり過ごしています。