ザ・ノンフィクション「歌手の妻が、アダルトの世界へ」を見た。
ジャズシンガーの真梨邑ケイと夫の話。
人気絶頂期のジャズシンガーとそのマネージャーが結婚したもんだから、夫は世間からヒモだのクソだの散々叩かれたそうだ。
夫が言うには自分は何を言われようが全然かまわないけど、奥さんは腹立ててるらしい。
それは夫が献身的に自分のサポートをしてくれていることに感謝していたから。
そんな夫を悪く言う人たちに腹を立てていたという。
それから夫は妻をずっと支え続けてきた。
そこに、ひょんなところから熟女ものAVの出演依頼が舞い込む。
妻は乗り気だったらしい。
夫も乗り気だったらしい。
二つ返事でマネージャーとしてゴーサイン。
それまで彼女はIVだのきわどい系のDVDとかにも出ていて、本番ありでもきっと出るわなと薄々思っていたらしい。
本当に彼女の考え優先。
毎回妻がストーリーを考えているらしい。(AVの企画)
デビュー作4万本らしい。
これまで10作以上出演しているらしい。
しかも、夫が現場に立ち会うらしい。
あくまでマネージャーに徹するという。
ちなみに、ラブシーンも夫は見ている。(ちょっと離れたとこで)
マネージャーの夫。妻のAV出演に迷いはなかったという。
夫として抵抗はあったのだろう・・・。質問には答えなかった。
モロ行為の最中は別室で待機。
壁一枚隔てた向こうの部屋では激しいラブシーン。
激しすぎて酸欠になるほどの。
・・・。
AV女優でありジャズシンガーとしても現役。
夫はここでもサポートに入る。
別の撮影日。
相手は何度か絡みのある顔なじみ。
一度絡んだ相手だと安心するそうだ。
隙間から漏れ聞こえ垣間見える妻の激しいラブシーン。
ビジネスあるいは芸術と割り切っているんだろうか。
しかし、この夫の人生ってなんなんだろうな。
マネージャーとしての職務を淡々とこなすだけ。
しかもずっと見ている。ラブシーンを。
マネージャーとしてのプライド・・・。
俺の価値観からすると狂ってるとしか思えない。
しかし、当人たちは満足しているのでいいのだろう。
仕事や芸術と割り切ることができるもんなんだろうか。
そして必死に妻の作品を雑誌社に売り込む夫。
マネージャーなのか、夫なのか。
プライベートでは夫。
ビジネスではマネージャー。
最後はジャズライブ。
妻の歌唱に涙する夫。
「不思議な生き方してるもんですから。
誰からも干渉されずに落ち着いてのんびり暮らしたい。」
インタビューの最後にこう夫は応えていた。
見ていて思ったことは、夫は相当な変わり者だということだ。
普通じゃない。妻も妻だが、妻は裕福な家庭で何不自由なく育ち、女優になり、歌手としても成功を治めたような変わり種だから自分の価値観の範囲外の存在だと思えば、想像力が働いて一応理解できる。
普通だったら精神が焼かれて、とてもじゃないけど精神がもたない。
頭のネジがぶっ飛んでるんだろう。
夫としては抵抗は感じているようだが、マネージャーに徹することで、また徹することを続けていくことで余計な「雑念」を取っ払っていったのだろう。
その過程で、感情が麻痺していき、妻のAV出演はビジネス。ビジネスだからマネージャーとしてやるべきことをやるだけだと。頭のネジが緩んでいき、どこかへ飛んでいってしまったのだろうと妄想する。
というか、妻がこのリアル夫の前で犯される作品を撮って欲しい。
この夫を限界まで追い詰める系の。この夫がどこまで耐えられるのか実験してみたい。
しかし、AV業界のメイクやらカメラやら監督やらにインタビューしても、心情としては複雑だと思いますが、お互い支え合っていて、素晴らしいと思いますみたいに答えていたが、建前もいいところ。
絶対頭いかれてるわこの夫婦って思ってるに違いない。
見ていてゾワゾワする回だった。