トランプ大統領来日。
この日のために、どれだけの金が動いたんだか。
税金が。
自分の目で日比谷の様子を見ると、アメリカ大統領という地位にある人物がどれほどの巨人かがわかる。
とんでもない人物だ。
たったひとりのために、万単位の人が動かされているんだろう。
日比谷周辺は厳戒態勢。
昨日までよりもさらに警官とSPの量が増えている。
赤坂~六本木あたりでよく見るバリケードみたいなものを車が通るたびに開け閉めしたりして、検問をしている。
警官は車両を停車させトランクの中まで調べていた。
刑事ドラマで見るような光景が眼前に広がっていた。
日本橋辺りまで、横断歩道毎にSPが無線を携えた私服SPがいる。
私服だが、無線ありで明らかに尖ったオーラを放っている。
帝国ホテルを中心に放射状に警官が配備されていて、末端になればなるほど人数が少なくなっていく。
ああ、もう警官いないかな?とふと辺りを見回すとそれらしき人間が突っ立っている。
なんという緊張感。
前に渋谷で女子高生などの若い女に握手を求められる人気モデルかジャニーズの奴を観た時以上の衝撃だ。
これが世界一の大国のトップなのだ。
テレビの前でぼ~っと見ているだけでは気づけない街全体の緊張感。
東京という都市の中に、この世の頂点に君臨する人間(トランプ)と、最底辺にいる人間(俺)がいる。
渋谷のジャニーズのときには羨ましいとか思ったけど、トランプに対してはそんな気すらおきない。
やつは人間じゃねー。
神だった。
嫉妬深い俺にしても神に憧れるという発想には至れない。
でも警戒してもし足りないことは歴史が語ってるんだよね。
エライ人達がじゃんじゃん暗殺されてるしね。
伊藤博文、ジョンレノン。
第一次世界大戦の引き金になったオーストリアのフランツ・フェルディナンド次期王位継承者夫妻。
これくらいしか今思い浮かばないけど、もっといるだろう。
ちなみに前に一度どこかで見たホームレスくんも見かけた。
それにしても以前だったら職務質問されてもおかしくなかったけど奇跡的にされなかった。
髭面で帽子をかぶって単独行動。割りと怪しめだったから、マスクだけは剥がした。
引きこもり時代には絶対にできない体験。
アンビリバボー。