代々木公園を定期的に訪れていると、気づくことがある。
それは土日に変なやつが大量発生するということだ。
平日の代々木公園は老若男女が行き交う通り道だったり、サークル活動に勤しむ場を提供したりと、動線としても、憩いの場としての役割も果たす理想的な公園だ。
ところがその広大な土地面積により、営利企業の土日のイベント候補地の格好の餌食となる。
土日の代々木公園のイベントといえば、催し物だったり、抗議デモだったり、バザーだったりするが、意匠を凝らしたキバツな衣装のヒッピー野郎や女がどこからともなくわらわらと湧きまくり通行妨害戦線を張る。実に邪魔な限りである。そしてその客寄せパンダを利用して、そして怖いもの見たさと今が楽しければそれでいい機能を搭載した取り巻きであるカモ(客)をかき集める。
きゃつら(カモ)は要するに騒ぎたいだけなのだ。
そしてそのきゃつらのバカ騒ぎ思考を利用して金儲けを企む連中が営利目的の主催企業。
大騒ぎバカたちを利用して金儲けするために、セット組みなど周到な準備、先行投資をする。
日本のみならず世界中で今日も行われているイベント興行業界の腹わただ。
つくづくクソな文化だと思う。イベントというのは。
かく言う俺のイベント否定思考の原因は、俺が孤独であることに由来する。
無論、一人で馬鹿騒ぎは出来ないし、仮にやったとしても虚しさと切なさと心弱さが押し寄せてきた挙句、バカエネルギーに汚染されたイベント会場という魔空間に圧殺されるのは自明の理である。
そんな代々木公園に1ヶ月位前に訪れた時、ゴミ拾いパフォーマンスをする侍コスプレの若者3人衆がいた。髪型は今風で衣装はカラフルな羽織袴でどこか新撰組リアンを思わせる風貌だった。例えが古くてすまん。
彼らのパフォーマンスの内容だが、人が通りかかると、「ゴミくず、成敗いたす」とか声高に吐いて、模造刀を振り、ゴミをやっつける殺陣を披露、周りの連中がゴミを拾うという内容だ。
人が通りかかると書いたが、観察していると分かるが、若い女衆が通る時限定である。若い盛りの異性から注目を浴びたいがゆえの陳腐なお戯れである。反吐が出る。
夏シーズンの特大イベントだとオーディエンスの騒ぎ方や写真パシャパシャが常軌を逸していて引くレベルだった。
邪魔にも程が有るわ!ってくらいの人間軍団が作り出す超混雑とウーハー全開の心臓に悪い重低音の音響が織りなす超絶ストレス練習曲。さすがに気分が悪くなって足早に立ち去ろうとするが、まるで障壁のように展開する人のカベに阻害される。発狂直前でなんとか狂喜をくぐり抜けるも、第2の混雑地帯・原宿が待ち受けているという飛天御剣流ばりの大混雑二段構え。あの日はどうにかなるんじゃないかと思った。
とにかく狂乱の宴。バカの馬鹿騒ぎが常態化している魔空間。
それが土日の代々木公園の実態である。(たまに静かな日もある)