・散歩
両国まで行こうとしたが面倒になって錦糸町近くの公園のベンチで佇んでいた。
近くには小汚い白髪まじりのおっさん、引退後にやることなくて時間を持て余しているおじいさん、ロクでもなさそうなやつがいる。
平日昼間にベンチでぼけっとしているヤツはやっぱり普通じゃないんだなということがわかった。俺含め。
やっぱ俺は公園の近くを普通に歩いている普通の人側じゃなくてベンチでぐだっとしている側の人間なんだと再確認した。
独り身で小汚い白髪交じりのおっさんの目の前を同世代の夫婦が通る。
その夫婦もいい年なんだけど若者のように腕を組んで幸せそうに歩いている。
俺の視線の先になんとも哀しいコントラスト。
まさに明と暗、光と影。
白髪交じりのおっさんは俯いていて心做しか見ないようにしているように見えた。
夫婦はガンスルー。眼中にないという感じで自分たちの世界を維持しつつ通り過ぎていった。
人の人生ってこんなにも違うのか。
どう考えても夫婦の方が人生うまく回っていて幸せそうで小汚いおっさんのほうが不幸せに見える。
俺の未来があの小汚いおっさん・・・
だと思ったけどよく考えたら今の俺も十分小汚いおっさんなことに気づく。
そういえばひろゆきの放送で30代で童貞の人は生涯童貞の確率が高い・・なぜなら~と蕩々と女性目線の厳しい分析を披露していたが、実際その条件(職なし金なし何もなし)に当てはまる俺からしても見事に的を射ているなと感心した。
絶望感とはない。なぜならもう諦めているから。
そして俺みたいなやつがその条件に当てはまっているであろうからもう正解!と言う他ない。
いつの間にか若者ではなくなり自分を高めようとする向上心も何かに挑戦しようとする前向きさもひたむきさも人脈を作ろうとか変わろうとかのし上がってやろうとかいう気も消えてしまった。
まぁこれが俺の人生だったんだろう。
後悔とかは特にしていない。
する時が来るとしたら人間と関わらざるを得なくなった時だろうな。いろんな意味で。
以上
1年前
猫を持ち上げた日から1年経つのか。
あの猫デブだったなぁ。