音楽というのは実に飽きの来ない最高の嗜好品かも知れない。
イヤホンをつけることで場所を選ばずに楽しむことができるし、散歩しながら、勉強しながら、食事しながら、風呂の中でも、時、手段を選ばずに楽しむことができるある意味恐るべきもの。
例えば、同じ曲を聞くにしても、ボーカルを集中して聞いたり、ギターを集中して聞いたり、ドラムのリズムに集中したり、ベースに集中したりと、意識を集中する楽器を変えることで新しい発見がどんどん発掘される。
さらに曲自体を何回も聞いて食傷気味になってしまえば、DAPのイコライザー切り替えで新鮮になる。
その効果はすぐに切れてしまうが、またイコライザーを切り替えればいい。
このような使い方はオーオタ(オーディオオタク)からしてみたら邪道だと思う。
彼らはバカ高いハイレゾ音源をバカ高いアンプやらバカ高いDACを購入して音楽を楽しむガチ勢。
しかも電力会社により音質が違うとか、コンセントを変えるとか、電柱がどーのこーのとかも考慮するオーディオ廃人もいる。
そんな方々からはイコライザーなんて愚の骨頂だ!とお叱りの声が聞こえてきそうだ。
だが、俺は音質にはこだわらない。ただ、聞ければいいのだ。
だから、高級なオーディオシステムなんぞ興味がない。
そんな俺も以前はオーディオの世界をかじったことがある。
といっても、ゼンハイザーのHD650とかグラドOEMのアレッサンドロ MS-PRO(グラドのRS1相当品?)、MS-2とかクソ高いPS-1000(これはヤフオクで購入したが不具合で返品)アーカーゲーのK701(澪ホン)、ゾネのDJ1PRO、そこら辺の価格帯のヘッドホンを買い漁ったりしてみたりしただけだが。アンプはフォステックスのアイポッド用のやつを買ってアイポッドで聞いていた。
確かに低廉な価格帯のものより流石に音は違う。でも値段の差ほど劇的に変わるかと言ったら正直どうなんかなぁ~と言った感じ。
でもオーディオの世界がコンマレベルを追求する世界だとしたら、劇的な差と言えるのかもしれない。
ただ、そんな素晴らしい音質を手に入れたとしても、慣れてしまえばありがたみもなくなる。
世界的ブランドのショップが所狭しと立ち並ぶ銀座の中央通りも最初は壮観に思えても、毎日通っているとなんてことはなくなるようなもんで、特に素晴らしいとは感じなくなる。それがデフォルトになるんで。
その後ヘッドホンのグレードを下げれば、ありがたみが分かるのかもしれない。
だが、結局慣れてしまえば、別に安物のイヤホンでも満足できる。
安物のイヤホンで必要十分。
これが俺の出したひとつの結論だった。
それに引っ掛けて断線させてしまっても、精神的ダメージも最小限に抑えられる。
ということで、俺は安物イヤホンで外出時に音楽を楽しんでいる。
値段が張る高いヘッドホンは家の中でホコリを被っている。
ちなみに今使ってるのは、新宿ヨドバシで30%引きの500円くらいで買ったパイオニアの安物。