アリのイメージが変わった。
街に出るようになってから、ハトの死骸とか動物の死体が転がっている光景を目にすることがある。現場には必ずセットでアリがたかってるのだ。
死骸にたかるアリはどこか怖さを感じさせる。
人間に取ってアリンコは足で踏み潰せて簡単に殺せる存在だが、そんあアリが大量に死骸にたかっている姿を見ると、いざとなったら、集団で人間にまとわりついて恐怖させることなどわけなく、窒息死させるくらいはするのではないか。そんな想像さえしてしまう。レベルEの最終回のサゾドマ虫のように。
もちろん彼らは俺が死なない限りそんなことはしないだろう。
ただ生きるために彼らは活動しているだけなのだ。
動物の死骸一つにしても人間から見るとグロくて気持ち悪いとしか思わないだろうが、彼らにとっては貴重なタンパク源なのだ。生きるために必要な食事をしていることに他ならない。
生きるために一生懸命なのだ。
そう考えると蟻は頑張っている。
俺とはぜんぜん違うわ。