↑の続き
俺は、この駅で各駅停車が来るのを待って各駅停車に乗るんだよ!と伝えたい。
相手は英語も微妙で、韓国語しかしゃべれなそう。
そんな状況。
そして、彼女たちからここは○○駅なの?と聞かれている。
まず、ここを否定する。
ノーノー見たいなジェスチャーをする。
すると、なんで○○駅じゃないのに、おろしたの???みたいな反応が返ってくるにきまっている。
事実、彼女たちの表情は困惑もいいところな顔をしていた。
「ステイ・・・(ぼそ)」
と俺は言った。
韓国人女性2人 ???
俺はもう一回、スラダンの仙道の「まだ慌てるような時間じゃない」みたいなジェスチャーをしながら、またステイと言った。
そうしたら、彼女たちはどうやら俺の意図していることに気づいたらしく、
「とりあえずここで待っていればいいのね。」
という表情をした。
すこし安堵した。
各停が来るのを待つ。
(あ、ステイじゃなくて、ステイヒアーのほうがよかったかな)とか思っていた。
次に来るのは各停とは限らないかも(各停の確率がかなり高かったけど)と思って、彼女の横にスタンバイして三人組みたいになっていた。
「アリガト・・・」
と小さい声でカタコトの日本語で言われた。
なんかかわいい。
結局各停の電車が来るまでの2分くらい何も会話はなかった。
(俺たち3人は同じグループだと周りの人から思われてるんだろうなぁ。まさか赤の他人で言葉も通じないとは露程にも思わないだろう)
そんなことを考えていた。
彼女たちもこちらの様子を伺っている。
チラ見されているのが手に取るようにわかる。
時折韓国語でぼそぼそ会話をしているが、とりあえず表情から察するに好意的な目で見てくれていると思われた。
その間俺の心臓はバクバクで、足はガクガク震えていた。
その震えを抑えるのに必死だった。
とは言え、もうここまで来たら最後まで案内しよう・・・
俺は覚悟を決めた。
(次に続く)