ちゃんと就職活動をして、会社に入りましょう。
せめて一度だけでも。
オレはこれで就職を棒に振った。
オレは就職活動をしていないし、会社勤めをしたことがない。
すでに転売で月20-30万秋葉に通いつめて稼いでいたし、引きこもりで対人恐怖症だったのもある。
これでずっとやっていけると希望的観測により人生を舐めていた。
実家ぐらしだったというのもその愚かな考えをプッシュした。
しかし、10年後。
結局は多少は金を作ることが出来たが、個人スキルは何も身についていないことに気づいた。
つまり今までやっていた転売というのはバイトと一緒なのだ。
バイトは金を作るためにするもの。
スキルが上がったり、収入が上がったりすることはない。
転売も同じ。
月の収入は浮き沈みが激しく、安定しないし、オレの場合、そもそもの稼ぎが普通に働いている同世代のリーマン以下。
オレの転売の比較対象は同世代の会社員じゃなくてバイト。
それくらいのワーキングプアだった。
結局うまくいっていると思っていたものの、転売を生業として選んだのは失敗だったのだ。
転売できる商品ばかり仕入れてたが、これからの人生につながるノウハウは一切仕入れることができなかった。
まずは勉強すべきだった。
そして、いい大学に入る。
オレは斜めに構えたところがあって、いい大学に入って良い会社に入るなんてものは時代遅れのステレオタイプだと当時からして思っていた。
それもこれも金持ち父さん貧乏父さんを読んだ影響だ。
あの本はオレにとって害悪でしかなかった。
いい大学に入っていい会社に「とりあえず」入ることに何のデメリットもない。
金持ち父さん貧乏父さんで変なイメージを頭に植え付けられた。
いい大学に入り、いい会社に入ることは貧乏人の生き方だ、みたいなイメージ。
オレは金持ち父さんのような生き方ができる器じゃないし、貧乏父さんのような生き方をすべきだったのだ。
なぜなら、オレの性格は貧乏父さん寄りだったから。
生まれ持った性質に忠実に生きるべきだったのに、あんな本にほだされた揚句、夢物語のような金持ち父さんに無謀にも憧れ、貧乏父さん=普通にリーマンとして働くこと=悪というネガティブイメージが頭に植え付けられるのみとなった。
結局のところはあの本はロバートキヨサキの金儲けの道具だったのだ。
ちなみにボードゲームも彼の金儲けの道具。
別に魔法の本でもないし、本を読んだだけで億万長者になれるわけでもない。
正直与沢翼レベルの本だった。オレにとっては。
そのことに当時のオレは全く気づけなかった。
だから、とりあえずは就職活動して会社に入りましょう。